ハロウィンで魔女と黒猫がシンボルなのはなぜ?
ハロウィンにおける「魔女」
ハロウィンは古代ケルト人の文化に由来しますが、「ケルト魔術」という言葉があるように、ケルト人の文化は魔術と関係があると言われていました。
実際に古代ケルト人は豊作の祈願に人間を生贄にしたとも言われていて、このような薄暗い風習が魔術と何らかの接点があるのではないかと考えられてきました。
中世においては魔女狩りがさかんに行われます。この時に「魔女は居るのだ」というイメージが定着し、古代ケルト人の文化に由来するハロウィン=魔女という図式が成立しました。
ハロウィンにおける「黒猫」
ハロウィンでは黒猫が良く登場します。これは、黒猫が魔女のつかいだと信じられてきたからです。
今でも、ハロウィンの翌日に黒猫がぐったりしているのは、それは前日のハロウィンで魔女に使われたからだと言われることもあります。
魔女は黒猫を馬に変えて、馬車のエンジンとして使うことができると考えられてきたためです。
ハロウィンの翌日に黒猫がぐったりしていても、そっとしておいてあげてくださいね。
エドガー・アラン・ポーの『黒猫』という作品では、主人公は自分の妻は実は魔女だと言い張り、妻は黒猫とともに主人公に壁に埋められてしまいます。魔女=黒猫という図式はこの作品からも読み取れます。
他にも、魔女のつかいとしては「コウモリ」「フクロウ」「クモ」などが有名で、どれも「黒」っぽいのが特徴的です。
ポストカードの影響
20世紀になると、郵便・印刷の技術が発達し、アメリカではポストカードが流行するようになりました。祝日のポストカードとしてハロウィンはとても人気が高かったそうです。
この時のカラフルなポストカードは魔女、黒猫、そしてその背景の月という構図が多く、ハロウィンの定番の「イラスト」となりました。
現代でもこのポストカードの影響か、ハロウィンと言えば魔女、そしてその使いである黒猫という構図が根強いイメージとして定着しています。